イベント紹介
『ふるさとは新しい風の中で』 創設20周年記念ふるさと探訪ツアー
私たちのふるさとは大曲。緑茂る山と、水清き川に抱かれるこの豊饒な地域一帯は、広大な仙北平野のほぼ真ん中に位置し、水運の盛んだった昔から今に至るも、交通の要所として栄えてきました。
それだけに私たちの子供の頃から大曲の町は、この地域の文化・行政・商業の中心地として賑わい、華やかな一面とともに、人々の心の拠りどころでした。
首都圏大曲会では大曲会創設二十周年記念事業として大曲の町を訪問しその変貌振りを見てこようと、十月三日、八名の参加を得て「ふるさと探訪ツアー」を実行しました。
朝、上野を出発した一行は、十二時半大曲駅に集合し、駅東口で待っていてくれた大仙市のバスで、大仙市役所へと向かいました。
市役所では栗林市長を初め久米・山王丸両副市長、三浦教育長にお目にかかり、豊作を喜ぶ今年の米作の出来具合や、全国学力テストで秋田県が二年連続でトップを占めた嬉しい話しにまで及び、最近の大曲地域の情報をしっかりと仕込んだものでした。
この日は素晴らしい秋日和。空気は澄んで乾燥し、刈り取りが進む稲穂の波は黄金色に光り、色づき出したナナカマドの葉が真っ赤に輝いて見えました。姫神公園の高台から望む仙北平野は、銀色の風が吹き渡る中、下を流れる雄物川や玉川の水面がキラキラ反射して、広大なパノラマを惜しげもなく目の前に展開してくれました。
紫色に連なる奥羽の山並みは、昔と変わらずどっしりと根を下ろしたかのよう。秀麗無比なる鳥海山はくっきりと麓までの稜線を浮き立たせ、広大な稲田の上はるか、その勇姿を際立たせていました。
次の訪問先は、大仙市が誇る「学校給食総合センター・スマイルランチ」。時代の先端を行く調理設備に、子どもたちの将来へかける夢は大きなものがありました。
農業科学館は大仙市が標榜する「夢のある田園交流都市」にふさわしい建物です。
展示の中には、この地域の農村の、昔ながらの行事や生活など、私たちの世代にも懐かしく感じることが多く、見学しているうちに、まるで自分がその世界に溶け込んでいくように感じました。
各所を回って気づくことは、道路が素晴らしく整備されたということです。秋田自動車道の大曲インターチェンジから国道13号線の和合地区につながる大曲西道路は、高速道路のように高架で一直線に伸びています。大曲の町はこれら整備された道路が城壁のように取り囲み、今後中心部に向けて発展する形が整いました。
重要文化財「古四王神社」をボランティアの親切な説明を受けた後は、見事に整備された駅東線から国道13号線に抜け、神宮寺バイパスを通って、神岡町の「新規工業団地予定地」に案内していただきました。この地に工業団地の新設は、地域を大いに活性化し、夢の工業団地として、地域環境を一変させるに違いありません。
バスによる案内の最後は、土地区画整理事業区域として大きくその姿を変えた、旧大曲市内の丸の内交差点から新北都銀行前、グランマート前を通って山下医院前交差点までの中通線でした。この通りは現在アンダー化工事が進行中で、完成すると奥羽本線の線路を挟み、市街地と東地区とを結ぶ太い動脈となり、町の発展に大きく寄与することでしょう。
『ふるさと探訪ツアー』地元市民との交歓パーティー盛大に行われる
『ふるさと探訪ツアー』のハイライトである地元市民との交歓パーティーは、夕方六時から、大曲エンパイアホテル「孔雀の間」で開催されました。
このパーティーは、今回の『ふるさと探訪ツアー』に参加した首都圏大曲会のメンバーと地元市民との交流を目的に、親しく語り合い情報を共有しようという趣旨で行われたものです。
パーティーには栗林市長を初め久米、山王丸両副市長や三浦教育長、大坂市議会議長ほか市会議員の方々、高橋大曲商工会議所会頭などとともに、首都圏からの参加メンバーの、小・中学校時代の同級生など七十名余が集い、大いに盛り上がりました。
また前市長の高橋司さんも元気に出席され、首都圏大曲会の継続した活動を喜び激励してくださいました。
交歓パーティーでは開会にあたり大釜会長から、ステージ上でツアー参加メンバー一人ずつを紹介し、次のように挨拶を述べました。
「前々からの構想が今日実現出来て嬉しい。ふるさと大曲があって私たちの日常がある。こうして帰ってくると、本日この会に参加してくださったように地元の皆さまの温かい心情が何よりも嬉しい。今大仙市は発展の途上にあり、まさに“人が活き 人が集う 夢のある田園交流都市」を目差して努力をしている様子が窺うことができた。首都圏大曲会としても、少しでもふるさとの発展に貢献できるよう努力を続けていきたい」
栗林市長からは、「首都圏大曲会のふるさとを探訪する企画に敬意を表する。今大仙市は新しい市の活性化を目差して努力を続けている。今日見て頂いた新規工業団地予定地もその一環である。このようなツアーは市民にとっても大きな刺激となる」と、歓迎の挨拶がありました。
パーティーには首都圏大曲会会員の大釜会長の同級生が大勢参加し、有志による舞踊の披露がありました。日ごろのお稽古がものを言い、趣味のレベルを乗り越えたプロ並みの踊りに大きな拍手が飛んで、会場内は和気あいあいに盛り上がりました。
▼歓迎の踊りに拍手喝采
続いて、今回特別にツアーに同行してくれた大曲会会員の千葉トシ子さんが、「秋田おばこ」と「大曲慕情」を披露して、パーティーを盛り上げ、一段と花を添えました。
パーティーの最後は、参加者たちによる手踊り「ドンパン節」でした。威勢よく場内に曲が流れると、踊りの輪は広い会場一杯に広がりました。
なお会場には「都わすれ」女将の佐藤京子さんからお祝いの盛り花が豪華に飾られました。有限会社丸一食品からは新しく開発された、比内地鶏を練り込んだ『はじめっこたんぽ』の提供がありました。